記憶に残る時事情報
HOME記憶に残る時事ネタ 科学・医療編 > ユビキタス

ユビキタス

ユビキタスとは、「偏在する」という意味のラテン語。 米ゼロックスの研究所(PARC)が1990年代初頭にパソコン、携帯端末、電子黒板、部屋にとりつけたセンサーなどが連動して、どこにいても情報をやりとりできるシステムの事を「ユビキタス・コンピューティング」と呼んで研究した事から、情報関連で使われるようになった。これを転用して「ユビキタスネットワーク」と呼んだり、今後の情報社会を「ユビキタス社会」と位置づけようという議論もされている。 ユビキタスの技術的には、モバイル環境を進化させたものと考えられている。町や住宅、商品などにもICタグをつけて、あらゆるものをネットワークでつなぐ。また、コンピューターと直接通信して店を探す事もできるし、生活面だけでなく障害者が自由に歩ける環境を作ったり、商品の履歴を追跡できるトレーサビリティーなどを確保したりする効用も論じられている。

あらゆるものをネットワークにつなぐことの問題点

ネットワークにつなげて、どこになにがあるのかを把握するシステムが必要になることから、利用者のプライバシーやセキュリティーが脅かされるのではないかと懸念の声がある。専門家からは、パソコン同士の通信以上に細かいセキュリティー管理をしないと、コンピューターウィルス以上に混乱が起きる可能性があると指摘されている。 また、汎用小型端末や安価で高性能なICタグを開発する技術的課題もある。