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神舟5号

2003年10月15日、中国北西部の酒泉衛生発射センターから、長征2Fロケットで中国初の有人宇宙船「神舟(シンチョウ)5号」が打ち上げられた。 飛行士1人を乗せた宇宙船、約21時間で地球を14周し、予定通り翌16日、内モンゴル自治区中部に帰還した。有人宇宙船の打ち上げ成功は1961年4月の旧ソ連(現ロシア)、同年5月のアメリカ以来42年ぶり、3カ国目で、中国は米ロに続いて宇宙大国への名乗りを挙げたことになった。 「神舟」の名付け親は、江沢民国家主席。 飛行は極めて順調で、帰還した楊利偉飛行士(38)が「宇宙英雄」の称号を受け、各地で歓迎されるなど中国国内の国威発揚、科学技術振興の象徴的な事業として大成功に終わった。 しかし、巨大な費用がかかるとしてアメリカやロシアさえ、有人宇宙開発はブレーキがかかっている。中国が国内の発展に不均衡を抱えたままどこまで宇宙開発優先政策を貫けるのか疑問が残る。

失敗相次ぐ日本の宇宙開発

02年12月に打ち上げられた世界最高性能の環境観測技術衛星「みどり2号」からの信号が03年10月に途絶えてしまった。電気回路に断線などのトラブルが起きた可能性が高い。先代の「みどり」も打ち上げたあと約10ヵ月で、太陽電池板の破断により機能が停止してしまった。03年には情報収集衛星2機を乗せた「H2A」も失敗しており、H2Aの打ち上げ成功は01年8月の初号機から連続5回で途絶えた。