記憶に残る時事情報
HOME記憶に残る時事ネタ 科学・医療編 > 医療制度改革

医療制度改革

2003年の3月末、政府は医療保険制度と診療報酬体系について、今後の改革への基本方針を決定した。基本方針の柱となるのは、医療保険を運営する保険者の再編統合。 新しい高齢化医療制度の創設、医療機関が医療サービスを提供する対価を定めるルール(診療報酬体系)の見直し、の3つ。 少子高齢化が進んでも、安心して長く使える医療保険制度を作るとともに、すべての人が医療保険に加入する「国民健康保険」制度を維持することが根底にある考え方だ。 高齢者医療制度については、75歳以上が対象の独立した制度を立ち上げ、公費5割、若年世代からの支援、75歳以上の人が払う保険料で賄う。 高齢者の割合が高い国保に、医療費負担が偏る状況を改善するため、被用者保険との間で調整を図る。 現在の医療機関の仕組みが複雑でわかりにくい為、今回の見直しでは分かりやすい体系を 目指している。

医療制度改革の問題点

基本方針に基づく改革は2008年までの実現を目標にしているが、今後の検討に委ねられた部分が多い。 保険者を都道府県単位に再編統合する方針は、国保の赤字を引き継ぐ懸念などから全国知事会は都道府県主体の再編に反対。診療報酬体系は、医療技術の難易度や診療にかかる時間、技術力を反映させる事になったが、具体的に点数化するまでの評価方法を決めるまでには まだまだ時間がかかりそうである。