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ナノテクノロジー応用技術

超微細技術と訳されるナノテクノロジーは、小さな世界を操る技術なのだ。具体的な研究が始まったのは、1980年代。90年代にはいると、直径約1nmのサッカーボール状炭素分子「フラーレン」の製法が確立された。 2000年には、クリントン大統領が「国家ナノテクノロジー戦略」を発表し、角砂糖サイズに収まるメモリーや、計算速度が今の数百万倍になるコンピューターなど応用のイメージを示し、研究開発に本腰を入れ始めた。日本も2001年に総合科学技術会議がナノテクノロジーの推進戦略を提示。 近年、ナノテクの応用化をうたった製品が登場し始めている。 ナノテクの発想には巧みな人体の働きをイメージしたものが多く、バイオテクノロジーとの融合を図る「ナノバイオ」の研究も活発。 タンパク質を利用した超微細モーター、微小カプセルによる薬物送達システムなど、医療の方面でも成果が期待されている。

計測、分析、加工最先端技術が必要。

ナノテクノロジーの進展には、微小な世界で使える計測、分析、加工の装置が必要だ。 日本は電子顕微鏡などで諸外国の追随を許さない開発力を誇ったが、最近はノーベル化学賞を受賞した田中耕一氏や、島津製作所フェローが考案した質量分析計のイオン化技術、日立製作所フェローが開発したDNA読み取り機械の実用化を海外企業に先行され、先見性のなさを露呈。国を挙げた競争力強化の取り組みを始めている。